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忘れられし花
第18章 花嵐
「……どうすれば、僕は光様の力になれますか? 僕は苦しんでいる光様の力になりたい。もしも光様の苦しみを、僕が代わって受けられるなら、僕は喜んで光様の代わりになります!」
――もしも、本当にそれができるものなら。
光のためなら命を差し出したって惜しくはない。
「……いいえ。だめです。あなたが私の代わりになるというのなら、私はそのあなたの代わりになりましょう」
「光様……?」
いつのまにか、奏は光に逆に抱き締められていた。普段と変わらぬ優しい表情で、光は綺麗に笑った。
「詮ないことを申しました。今の言葉はどうかお忘れください」
「光様……」
「あなたにはご心配をおかけしました。もう大丈夫です」
「本当に大丈夫ですか?」
「本当に本当です」
光はすっかり平静さを取り戻しているように見える。奏は綺麗な微笑を浮かべる光の腕から抜け出し、光の横に座った。
「男妾の件、光様が頷いてくださるまで僕はここを動きません。光様のそばで、ずっと待ってますから」
――もしも、本当にそれができるものなら。
光のためなら命を差し出したって惜しくはない。
「……いいえ。だめです。あなたが私の代わりになるというのなら、私はそのあなたの代わりになりましょう」
「光様……?」
いつのまにか、奏は光に逆に抱き締められていた。普段と変わらぬ優しい表情で、光は綺麗に笑った。
「詮ないことを申しました。今の言葉はどうかお忘れください」
「光様……」
「あなたにはご心配をおかけしました。もう大丈夫です」
「本当に大丈夫ですか?」
「本当に本当です」
光はすっかり平静さを取り戻しているように見える。奏は綺麗な微笑を浮かべる光の腕から抜け出し、光の横に座った。
「男妾の件、光様が頷いてくださるまで僕はここを動きません。光様のそばで、ずっと待ってますから」