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忘れられし花
第12章 私を泣かせてください
「それでも、せめてもう少し丈夫な体をと、望んでしまうのです。罪深い忌み子の身だというのに」
「罪深いのはお前ではなく、先代の爺だろう」

 悪名高き鷹取家先代当主鷹取克久。まさか私生活まで悪行の限りをつくしていたとは知らなかったが。

「父親の罪は、子である私が贖わなくてはなりません」

 貴雅は先程の歌曲には続きがあるといい、静かに歌い上げた。

「お前の苦しみの鎖を断ち切ってくれるものは何だ」

 光に問う貴雅。

「私自身の死です。私はこの世に存在してはならないのです」

 柔らかく微笑みながら、事もなげに自らの死が救いだと言う光。
 光の言葉からは、底無し沼のような深い絶望が感じられた。

 これほど深い絶望を、貴雅は未だかつて知らなかった。
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