この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
忘れられし花
第1章 序
「あのクソジジイは、いつもお方様にあんなことをしているんですか?」
「そうだ。当主様はお方様のご容姿に執着されておられる」

 松永は目を伏せ、深く息をついた。

「若いお前がくれば、一時的であれ当主様の目がお方様ではなくお前に向く。そうすればお方様が伽をせずに済むと私は思った。男娼のお前を身請けして傍仕えにしたのも、男娼ならば見ず知らずの人間との閨事にも慣れているだろうと思ったからだ。だが、お方様はお前を辛い目に遭わせるより、ご自分が辛い思いをする方を選ばれた」

 松永が男娼だった奏をわざわざ身請けしてまで傍仕えにした理由が、ようやく奏にも飲み込めた。
 今まで若い使用人を入れなかったのも、それらの者が当主に目をつけられるのをお方様は危惧していたのだろう。目をつけられたが最後、どのような目に遭わされるかわからない。
 そして当主に目をつけられた奏のために、お方様は自分の身を当主に差し出した。

 あんなに華奢で、触ったら壊れてしまいそうなくらい儚げに見えるのに、お方様はとても強い心の持ち主だった。
 奏はこの強くて優しい心を持つお方様を、二度とこのような目に遭わせはしないと、固く心に誓った。
/113ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ