この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第14章 てい付気に恋のこ 章61第
押し黙る俺に、桜はワナワナと唇を震わせている。
「なんで答えないんですかっ……」
……簡単に聞きやがって。
「バカじゃないのっ……!」
しまいに、
桜は叫び出した。
「そんな、知らないところで、花言葉で遠回しに伝えられてもっ……私には分かりません…!!!」
勝手にキレて、喚き散らして。
ホントに
うるせぇやつだ。
俺は、カウンターから出てて、ドアの前で肩を大きく上下させてる桜に足を進めた。
「言ってくれなきゃ…っ…分かんないですっ……!!」
言えたら、どんなに楽だったか。
今、こいつが叫んでるみたいに、気持ちを叫べたら俺は───
「ちゃんと言葉にしてっ……私に──」
「───言える訳ねぇだろ」
堪えることをやめた俺は、勝手に叫んでいる桜を扉に追いやった。