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第14章 てい付気に恋のこ 章61第


「さっきから、一方的にわめき散らしてるけど……俺だって同じだ」



「……っ…何が同じなんですかっ…」



「はっきり言ってくれ。じゃなきゃ俺も分かんねぇんだよ」





以前触れた唇。


それを俺は親指でなぞった。





そんなに喚かなくても、


どうしようもなく情けねぇ男だってのは、俺が1番分かってる。



分かってても、




どうしても気掛かりで




何故か目で追ってしまって




引き寄せたくて




触れたくて…─────




衝動で行動するような、そんな年でもないのに



全くなす術が無かった。







そんくらい…





情けなくなるくらい








俺は、お前に惚れてんだよ───






「全部お前の言う通りにしてやる。だから教えろ」






お前のためだったら





俺は





なんだってしてやる。









「お前は、俺にどうして欲しいんだ」






何でも聞いてやる。



ずっと



そう言ってんだろ。






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