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いつも隣に
第2章 春

私は買い出しに行く途中だった為、そのままアパートを後にしスーパーへと向かった。
先程の公園には人影はなく静まりかえっていた。
別れ話でもしていたのだろうか?
彼女が声をあげ泣き崩れるまで好きだった相手。
本当に好きだったから、その人との大切な思い出がたくさんあったから、別れを切り出された時その思い出が一気に脳内に駆け巡り、自然と涙が溢れだす。
私には彼女の表情からそんな感情が読みとれた。
ピリリリリ・・・!
カーディガンのポケットから携帯の着信音が鳴り響く。
「もしもし。」
「あ、海?入学式終わった?」
母からだった。
一人暮らしを始めてからというもの、母からの電話が日課になっている。

