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いつも隣に
第3章 再会

それから予約したお店まで4人で歩いて行った。
私と皐月は2人と少し距離をあけ後ろを歩いた。
「私は秀太くん、海ちゃんは啓くん。良い?」
「良いって、まだ会ったばっかで何話して良いか分かんないし。」
「そんなの、高校時代の話とか聞けば良いんじゃない?」
高校の頃の話か。
啓は私と離れてた3年間どう過ごしてたんだろうか。
気になるけどだいたい予想はつく。
彼女を追いかけてその高校へ進学したくらいだから。
「あっ!…あれだよ?別に彼女の話を聞いてみたらとか言ってないからね?ただ、海ちゃんと離れてた高校3年間の間啓くんが何をしてたかとか、部活はどんな部活に入ってたとか色々あるでしょ。」
皐月は何かに気付いたように表情をかえ慌てて話だす。
「うん…そうだね。」
「なんか…ごめんね…。」
「え?あぁ、ううん。皐月の言う通り少しでも話せるだけ話してみるよ。」
曇っていた皐月の表情がどこか安心した表情に戻り、お店につくまでの間皐月は私の腕にしがみつき目の前の2人の話をずっとしていた。
「ねぇ、どうして啓くんはあんなに可愛いわけ?」
「どうしてって言われても…。昔から啓は可愛くて皆から女の子みたいに扱われてたから、性格も可愛かったし。」
「ふーん、そうなんだー。」
皐月の目が獲物を狙う目に変わり、目の前を歩く啓の背中を睨み付ける。

