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ずっと傍に……
第31章 進むべき道…
「三輪田校長先生…」
小林先生の言葉に少し考え込んでしまった三輪田校長に声をかけた。
「両親は健在だったよな」
「はい。」
「18時に帰れるとして…それまで面倒を見てもらうのは可能か?」
ママは専業主婦だからお願いすれば学校から帰った後の友也の面倒はみてくれるとは思う。
だけど、教師が18時に帰れることは稀。
不可能に近い事も私は知ってる。
「そんな時間に帰れるんですか?」
「非常勤講師なら問題はないだろう…」
「非常勤講師…」
考えたこともなかった。
時間が自由になる非常勤講師ならどうにかなるかもしれない。
「実はな。家庭科の教員が2学期いっぱいで産休に入るんだ。その後をどうするか悩んでいたところに田崎の話が舞い込んできた。期間は一年、非常勤講師だから給料は少ない。それでも、教師になりたいと思うなら良い足掛かりにはなると思う。」
友紀也が残してくれたお金で十分に暮らしていけるから、給料が少ないのは問題はない。
それよりも、三輪田校長先生の言う通り、足掛かりにはなる。