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ずっと傍に……
第31章 進むべき道…
「だって…ママなんて私に一言もなしだよ?そりゃあね。友也を可愛がってくれるのはうれしいよ…でも…私もママの子供なんだよ…」
「陽葵はいつまでたっても子供だな…母親の顔を見せたと思ったら、昔と変わらない子供のまま…まぁ、それはそれで嬉しいんだが…」
真っ直ぐに見つめられる眼差しが優しくて、拗ねていた気持ちは薄れていった。
本当に拗ねていたわけじゃない。
それは私自身良く分かっていること。
「あのね…電話でも話した相談したい事なんだけど…」
「そうだったな。ソファーに行こうか」
パパに促されて、友也が遊んでいるソファーに移動した。
友也はママと蒼と楽しそうに遊んでいる。
この子から離れると思うと少し寂しいけど、歩むと決めた道。
「ママ…ちょっと話いいかな?」
声をかけると、ママはそうだったわねと言って私の方を向いた。
三輪田校長から非常勤講師の話を貰った木曜日の夜に、大切な話があるからと電話をした。
電話でもよかったかもしれないけど、大事な事だから会って話したかった。