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ずっと傍に……
第31章 進むべき道…
『母は強しと言いますが…陽葵も強くなりましたね…泣くだけだった陽葵がひとりで歩んでいる…』
友紀也はゴロリと寝転がり腕枕をして抱きしめてくれた。
そして、優しく頭を撫でられる。
『陽葵…これから先、色々とあるでしょう。悲しい事、寂しい事…それは生きているからこそ味わえる感情…それも楽しんで生きてください…友也と一緒に人生を謳歌してください』
ドクンドクンという心臓の音が心地よくて夢の中に引きこまれようとする。
もう少し一緒にいたいのに…友也の事で聞きたいこともあるのに…もう終わりだと言われてるように落ちていく…
『友紀也…ずっと…傍にいてね…』
『ええ…ずっと傍にいますよ。傍で見守っていますから…僕にはそれしかできませんが…ずっと見守っています…』
『それ…だけで…十分だよ…逝ってしまった後も…こうやって会えるだけで…私は…幸せなの…』
『ありがとうございます…陽葵…誰よりも陽葵を愛していますよ』
『うん…私も…友紀也だけを愛して…る…』