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ずっと傍に……
第32章 変わる日常…
「最近、学校はどう?楽しい?」
私の声など聞こえないかのように黙々と唐揚げを口に運ぶ。
「小学校から仲良しの大樹くん、最近見ないけど元気にしてるの?」
「おばあちゃんが、友也と会えなくて寂しがってたわよ。たまには顔を見せてあげたら?」
「ねぇ…友也…今日のご飯美味しい?」
何を聞いても素知らぬ顔。
何でも話してくれていた頃が懐かしくなる。
大きくなるにつれて、それがなくなるのは仕方がない。
だけど、ここまで無視をされるとやるせない。
そんな虚しい気持ちになっているなど気がつきもしない友也は、食べ終わりソファーに座ってお笑い番組を見てくつろいでいる。
仕事を初めて少しでも一緒の時間を作りたくて友也の部屋にTVを置いていない。
反抗期になっても部屋にTVを置いて欲しいと要望がないから、TVはリビングにしかなくて、私の目の届くところにいてくれる。
それだけで良しとしなければいけないのかもしれない。