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ずっと傍に……
第32章 変わる日常…
「人の温もりって安心するね。」
「だね…」
そう言って、暫くの間、お互いの温もりを感じていた。
「陽葵はさ…好きな人とかいないの?」
いきなりの話の展開に千佳から離れて顔を見れば、少し言いにくそうな顔をしていた。
「私はさっ…仕事に生きるって決めたからいいけど…陽葵はどうなのかなって。友也くんも中2でしょう?反抗期って言っても手がかからなくなったことだし…自分の幸せ考えてもいいんじゃないの?」
その言葉は、数日前に小林先生にも言われた言葉だった。
友紀也が亡くなって15年。
それは短いのか長いのか私には分からない。
分からないけど、まだそんな気にはなれないし、そんな相手もいなかった。
「同じ事…小林先生にも言われたんだ…だけど良く分からない…今まで考えたこともなかったし…そんな余裕なかったし…」