この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第32章 変わる日常…
「そっか…小林先生がね…陽葵の事、ずっと心配してたもんね。…でもさっ…人の温もりが安心するって事は…誰かに抱きしめて欲しいってことじゃないの?今までは友也くんが全てだったかもしれないけど…友也くんだってそのうち素敵な人を見つけて手を離れて行っちゃうんだよ。その時にひとりになって平気?」
そう言われると考えてしまう。
ずっと友也と一緒にいられないことぐらい分かってる。
友也に彼女が出来て結婚して…今のままだったら一緒に住んでもくれない。
そうなったら?
この家に友也がいなくなったら私は?
千佳の言葉で、初めて未来の自分を想像した。
ひとりで過ごす未来。
この広い家でひとりポツンと残される自分を考えると怖くなった。
「直ぐにとは言わないよ…少しずつ考えてみるのもいいかもね…友紀也さんを思ってる陽葵ごと好きになってくれる人…そんな人が現れるといいね」
千佳の言葉に頷きながら、友紀也を好きな私を好きなってくれる人がいるのかと考えていた。