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第32章 変わる日常…

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今日は県の教育委員会の主催する研修に来ている。
とある大学のお偉い先生の講習を拝聴するのが目的で、教育理論を懇々と説いている。
まだまだ新任の私にはなるほどと思う所もあるけど、それは理想論に過ぎないと思う部分も多かった。
現場にいる人といない人の違いなのだろうと私でさえ感じるのだから、ベテランの教師は何を思って聞いているのか。
それでも、反抗する子供に対しての接し方などについては、個人的に耳を傾けたのは言うまでもない。
約3時間の講習が終わり、ホッと一息つく。
実になる内容でも講義となると眠くなるのは今も昔も変わらなく、久しぶりに生徒になった気持ちでいた。
時計を見ると16時を回っていて、直帰が許されている今日は早めに帰ることにした。
友也が待っていてくれているはずもないけど、極力一緒にいたいとは思う。
そう思いながら帰りかけると名前を呼ばれた。