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ずっと傍に……
第32章 変わる日常…
「やっぱり、友紀也さんの意志を継いでの教師?」
「うん…。それが友紀也の望みだったから。もっと早くに教師になろうって決めたんだけどね。その直後に妊娠が分かったから今になったの。いいタイミングで小林先生が声をかけてくれて。嬉しいことに校長が三輪田先生なのよ」
「はっ??あの三輪田先生が校長?」
「驚くでしょう?私も最初聞いた時は驚いたけど、良い校長先生だよ。子育てと両立できるように配慮してもらってる。知ってる先生がいるって心強いよ」
懐かしい先生で盛り上がっていても、めぐちゃんが口を挟むことはなかった。
大学生の時は、自分の知らない話をされるのを嫌がって違う話に持ち込んでいたけど今はそれはない。
私と大地くんの会話を楽しそうに聞いていた。
「めぐちゃんごめんね。話分からないよね」
「大丈夫だよ。それより。両立できてるんだ。大変じゃないの?」
「両親も手伝ってくれてたからね。それにもう中学生だから」
「もう中学生??」
「そうだよ。もう中学生だよ。」
そう言って、入学式に取った写真をふたりに見せた。
ふたりで撮ったのはこれが最後。
だから私の宝物でもある。