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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
「ここの料理どうでしたか?」
「はい。とても美味しかったです。オシャレだし素敵なお店ですね」
「よかたぁ…陽葵さんの好きな物を知らなかったのでドキドキしました…」
同じ年には見えないような少年のような表情で笑う。
こんなに素敵なら私以外にも素敵な女性はいるだろうにと考える。
ゆっくり話をしようということになり、高梨先生の知り合いが経営するバーに足を向けた。
10時近くで店内は人で溢れかえっていたけど、ボックス席が空いていたので横並びに座って軽めのカクテルを作ってもらった。
「陽葵さんは…俺の事どう思っていますか?」
乾杯をして一口飲んだ後に高梨先生が本題を話しだした。
その声に顔を向けると、真正面を見据えて真剣な表情をしていた。
どう思っているのか…
そう聞かれて返事に困るし先に聞きたいこともあった。
「高梨先生は…この二週間…私を避けていませんでしたか?」
私の言葉に両眼を見開き、そして困ったような表情を見せる。
「避けては…いません。ただ…」
「ただ?」
言い淀む彼に先を促すとポツリポツリ気持ちを話してくれた。