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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
「ただ…どう接して良いのか分からなくて…酔った勢いとはいえ…キスまでしてしまって。今度食事にでもとは約束はしましたが…嫌われたんではないかと…」
「でも、今日は食事に誘ってくれましたよ?」
「…はい…このまま終わりにしたくなかたので、ですから断られなくてホッとしたんです。…この前も言いましたが、俺は陽葵さんの事が好きです。おつきあいしたいと思っています」
真っ直ぐに見つめ言われると、その瞳に吸い込まれるように頷きそうになった。
だけど流れに流されて簡単に付き合う年齢でもないし、そういう立場じゃないことも理解している。
バツイチではないにしろ中学生の子供がいる私が、簡単につきあうと言っていいのかと考えてしまう。
「返事をする前に…少し話をいいですか?」
「はい。」
少し緊張気味に返事をする彼を目の前にして、思っている事を素直に口にする。
「先生もご存知のように私には中学生の子供がいます。夫は子供が生まれる前に亡くなりました。…結婚したのも病気が分かった後で……未来を夢見て欲しくて闘病中に式を挙げて結婚しました……最後の最後まで寄り添い、最後は私の手を握って息を引き取りました。」