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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
私の話に高梨先生の瞳が揺らぐ。
私は当時の事を語っても涙を流すことはなくなった。
忘れたわけじゃない。
今でも私の中には友紀也は存在し…愛する存在以外に変わりはない。

「さすがに辛かったし…何度も死のうとしました。ですが、私には息子がいた。この子の為に生きようと心に決めて今まで必死に生きてきました。その子も中学生になって、今ではまともに口も聞いてくれません。寂しく感じますが親離れ子離れする時期なのかもとも思っています。だけど…これからも息子との絆が切れることはありません…これから先も私の中で一番は息子なんだと思います。そして愛する人も夫に変わりはありません」

高梨先生は何も口を挟まず黙って聞いてくれている。
私の言わんとしていることが伝わればいいと思いながら先を続けた。

「高梨先生のご厚意は大変うれしく思います。正直なところ…嫌いではありませんし、惹かれている部分も少なからずあります……ですが、高梨先生が一番になることはないと思います。私の中の一番は息子であり…亡くなった主人なんです…」

これが一番伝えたかったこと。
どんなに他の人から愛されようと、変わることのない部分だった。
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