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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…

「あのっ…遅くなってもって…」

咳込みながらも言葉にすると、今度は高梨先生の方が顔を真っ赤にする。

「そうじゃない…そうじゃないです…息子さんがいるから遅くなっても大丈夫なのかと…変な意味で聞いたんじゃないです」

力説する言葉に、店内の視線を一身に集めてしまう高梨先生は益々顔を赤らめ、今にも泣き出しそうだった。
そんな高梨先生をかわいいと思いながら、こういう人に私って弱いかもと感じた。
それから一身に注目を集め居心地が悪くなった私たちは店を出て帰ることにした。
時間は23時半。
繋がれた手の温もりを心地よいと感じながら、家まで送ってくれた。

「また…誘ってもいいですか?」

帰り際に高梨先生は躊躇しながら聞く。
少しずつ進もうと言ったのに、わざわざ聞いてくるところが高梨先生だと思う。
友紀也やユキに負けずと優しい。

「はい。また誘ってください。前もって誘っていただければ問題ないので」

そう伝えるとよかったと呟いて、触れるだけのキスをしてくれた。
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