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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
食事とお酒を堪能した後は手を繋いで外を歩くのが定番デート。
夜風に当たりながらのんびりと歩くのも嫌いじゃない。

「風が気持ち良いですね」

「暑い夏も終わり、過ごしやすい季節になりましたね」

季節が夏から秋に変わり、吹き付ける風も穏やかで優しく吹いていた。
その風を感じながらお互いに話しかけずに歩き続ける。
話さなくても一緒にいられる空間程、やすらげる場所はないと思う。
それだけ、私が高梨先生に気を許している証拠。
少しずつと言いながらも私の心は完全に高梨先生に向いていた。

「帰りたく…ないですね」

握られた手に力が入り、高梨先生はぽつりと言葉にした。
その言葉に意味は考えなくても分かるし、私も帰りたくない。
もっと高梨先生の傍にいて体温を感じたいと思う。

「そうですね…もっと…もっと一緒にいたいですね。」

それが私の本音。
叶うなら朝まで傍にいたいと思う。
だけど、それができない事は私も高梨先生も十分理解している。
友也がいるのに外泊なんてできない。
14歳という多感な時期に男の人と外泊したとばれるわけにはいかなかった。
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