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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
―――――…
「今日も遅くなるから、夕ご飯は冷蔵庫に入れておくわね」
出かける準備が終わり、入れ違いにリビングに入ってきた友也に告げると、いつものようににらまれた。
もう、いつものことだから睨まれても何も思わない。
「じゃあ、行ってくるから。余り夜更かししないように寝なさいね」
友也の背中を軽くポンと叩いて学校に向かった。
学校に行けば高梨先生が笑顔で私を迎えてくれる。
私を見るなり笑顔を向けてくれる瞬間が好きだった。
私は高梨先生に愛されていると思える瞬間だから。
その笑顔に私も笑顔を向けて、今日も一日頑張ろうと思える。
学校の一日は長いようで短い。
授業が立て込んでいるときは特に短く感じる。
だからあっという間に放課後になり、いつものように高梨先生が声かをかけてくる。
「今日も何事もなく終わりましたね」
付き合う前から変わらない声掛けに、私も同じ返事を返す。
「はい。ホッとしてます。」
お互いに微笑みあい、付き合っていることは学校内で秘密だから、それぞれ別に学校を後にする。