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ずっと傍に……
第33章 私の幸せ…
「うちには男の子がふたりいるんだ。もちろん反抗期はあって苦労した。陽葵先生のように悩んだし、なぜなんだと頭を悩ませた。教師なのに自分の子供の事も分からないなんてと自分も責めた。だけど、自分の子供だから感情が入り分からなくなる。それは当然のことなんだ。」
「あったな…カッとなって息子を殴って警察沙汰になろうとしたことが」
小林先生は知っているみたいで面白そうに笑う。
それとは正反対に三輪田先生はなんとも言えない表情で苦笑いだった。
「ばらさなくて結構です」
三輪田先生は一度小林先生に冷たい視線を投げつけながら感謝しているのは伝わった。
「私の場合は小林先生が間に入ってくれて事なきを終えた。その時に言われた言葉は今でも覚えている。親が迷えば子供も迷う。子供を怖がればそれは伝わり、愛されるはずなのに怖がられる理由が分からずイライラする。だから毅然としていればいいと。簡単なことじゃない。だけど反抗期は親としての資質を問われている事でもあるんだと…説教を受けた。」