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ずっと傍に……
第34章 見えない想い…
「でしたら…そろそろ先生はやめてくれませんか?龍也(たつや)と呼んでくれませんか?」
高梨先生…龍也さんははにかみながら笑った。
「龍也…さん…」
「はい。陽葵さん」
お互いに名前を呼んで、お互いの顔を見合わせて笑った。
名前を呼んだだけで心が熱くなる。
「龍也さん…私にとって息子が一番です…でも…龍也さんも私の中ではなくてはならない存在なんです。それでは駄目でしょうか?」
そう伝えると、フッと優しい笑みをこぼした。
そして触れるだけのキスをして、そのまま私の身体を優しく倒した。
「ただの…俺の嫉妬ですから気にしないで…今の言葉だけで充分ですから…愛していますよ。陽葵さん」
「…私も…龍也さんのこと…愛してます…」
初めて…ふたり以外に愛していると言葉にする。
今まで誰にも言わずに来た言葉。
頼ることもせずに、ただ友也の為だけに生きてきた私は、やっと自分の幸せを手にしようとする。
「やっと言ってくれましたね。…このままいいですか?このまま抱きたい」
強い眼差しで見つめられ、コクリと静かに頷いた。