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ずっと傍に……
第35章 すれ違う心…
「息子は何も悪くはありません。今日は帰って話し合うつもりですから心配なさらないでください。」
「危険です!また暴力を振われたら」
その一言にカッと頭に血が上った。
何か言い返そうとした時に、小林先生が割って入った。
「陽葵先生、さっきからスマホがなっているが迎えが来たんじゃないか?」
その言葉にスマホを見れば、恭平さんから到着したとの連絡が入っていた。
「ですね。着いたとの連絡です。…高梨先生、息子の事は気になさらないでください。息子は簡単に暴力を振るう子ではありません。きっと訳があるんです。それをある方を交えて話すつもりです。…ですから高梨先生は心配しないでください。」
冷たい言い方になったと思いながらも、友也を理解してくれない人に何も話したくはなかった。
昨日はあんなに幸せだったのに。
一緒に過ごす未来を描くことができたのに、今はそれさえ見えない。
一番最初に、友也がやったのかとすごい剣幕で言われたことがかなりショックで、燃え上がっていた想いも一瞬で鎮火した、そんな感じだった。