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ずっと傍に……
第35章 すれ違う心…
昨日も…いつものように酔って帰ってきた……酔って帰ってきたと思ったけど…違った…女の顔…してた…俺の知ってるいつもの母さんの顔じゃなくて…俺の知らない女の顔…熱くなった身体を冷ます様に水を飲んで顔を赤らめる母さんを見て…なんかむかついてイライラして…いつの間にかリモコン投げつけてた。…俺の態度に驚いた母さんは、俺と話そうと近づいてきたけど…母さんは…教師として俺と話そうとする…母親じゃなくて教師として…それが分かった時に…俺…いらないんだって思った。もう息子でもないんだなって思うと…悲しくて…辛くて…こんな思いするぐらいなら…ひとりの方がいいと思った。母さんも…きっとそのほうが幸せだろうし…俺さえいなければ、そいつと一緒になれると…。それでも母さんは…何かを話そうと俺との距離を縮めようとした。けど俺…どうしていいのか分かんなくて…ただただ逃げ出したくて…その場にいるのが嫌で、掴まれた手を払い除けた。そしたらバランスを崩して倒れて…やばいと思ってかけよった…そしたら…そしたら…―――母さんの首筋にキスマークが見えた…。』