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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…
それからどうやって帰ったか分からない。
気がついたら家にいて、友紀也の遺影の前に立っていた。
その横には、最後に撮ったユキとの写真…
あの時、確かにユキは私の傍にいてくれた。
友紀也がいない空間を埋めて、私に生きる宝を授けてくれた。
だけど、古澤さんは誰もいなかったと言う。
それが本当だったら、周りの人の変な視線も納得がいく。
だけど写真の中にユキはちゃんといる。

「…やっぱり…そうなの?」

私の中でずっと考えていたことがあった。
確証がもてなくて、ただの想い過ごしかもしれないと心の奥深くに沈めていた疑惑。
そうであってほしいと思った。
だけど、そんなことが起こることなんてないと否定する私もいた。
だから考えないようにしてた。
だけど、古澤さんの言った言葉が真実だとするなら…ユキはやっぱり…
そう思っても、それを確証できるものはない。
それを言い切るだけのモノがなかった。

「友紀也…どうなの?教えてよ」

友紀也の遺影に向かって喋りかけても返事はない。
あの頃の笑顔で私を見つめ続けるだけだった。
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