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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…


―――――…


「陽葵先生。今日は午後から休みを取ってたよな」

「はい。運よく授業もなかったので午後休をいただきました。」

今日は友也が帰ってくる日。
一秒でも早く会いたくて、帰ってくる時間に合わせて空港に迎えに行くことにした。

「楽しみだな…でだ。陽葵先生に紹介したい奴がいるんだが…いたいた。高橋先生。ちょっといいかな」

小林先生が呼んだのは今日から赴任してきた理科の先生だった。
紹介したいということは知り合いなんだろう。

「小林先生。本日からお世話になります。やっとこの学校で働くことができますよ」

整った顔なのに、顔をクシャリと崩して笑った。
40歳前後だと説明を受けたけど、もっと下に見えてしまう。
少しふたりで話をして、小林先生は高橋先生を紹介してくれた。

「高橋先生が赴任してくると分かった時から陽葵先生には是非紹介したいと思っていたんだ。高橋先生、彼女は家庭科担当の陽葵先生」

「初めまして、桜木陽葵と言います。小林先生は高校の時の担任なんですよ」

普通に挨拶をしたつもりでも、高橋先生は何かに驚いたような表情をして小林先生に視線を向けた。
小林先生は、その視線が何を意味するのか知っている様に笑う。
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