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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…
部屋に入ると、キョロキョロと見回しながら寂しそうな顔をする。
20年ぶりに足を踏み入れた実家は、もう当時の面影はないんだろうと思う。
キョロキョロしていた志保さんはある場所で止まった。
そしてそれを手に取り、私の方に振り向き驚いた表情をしていた。
「どうして…どうして陽葵さんが若いお兄ちゃんと一緒に写っている写真があるの??お兄ちゃんが20歳の頃って…陽葵さんまだ小学生ぐらいよね…」
そう言って見せてくれたのはユキと撮った一枚の写真だった。
友紀也の遺影と一緒に飾ってある2枚の写真。
一枚は友紀也と映った結婚式の写真。
そしてもう一枚は、私の誕生日に…ユキが消えてしまった日に撮った写真。
その一枚を志保さんは友紀也の若い頃と言う。
「ねぇ…どうして若い頃のお兄ちゃんと一緒に写ってるの?」
「志保…友紀也さんじゃなくて…友也くん?じゃないのか?俺にはそう見えるけど…」
興奮している志保さんを宥めるように告げる大地くんに、友也がきっぱりと言う。
「俺じゃないですよ…俺が物心ついた時からありましたから…まぁ…俺の父さんなんですから似ていて当たり前です」
20年ぶりに足を踏み入れた実家は、もう当時の面影はないんだろうと思う。
キョロキョロしていた志保さんはある場所で止まった。
そしてそれを手に取り、私の方に振り向き驚いた表情をしていた。
「どうして…どうして陽葵さんが若いお兄ちゃんと一緒に写っている写真があるの??お兄ちゃんが20歳の頃って…陽葵さんまだ小学生ぐらいよね…」
そう言って見せてくれたのはユキと撮った一枚の写真だった。
友紀也の遺影と一緒に飾ってある2枚の写真。
一枚は友紀也と映った結婚式の写真。
そしてもう一枚は、私の誕生日に…ユキが消えてしまった日に撮った写真。
その一枚を志保さんは友紀也の若い頃と言う。
「ねぇ…どうして若い頃のお兄ちゃんと一緒に写ってるの?」
「志保…友紀也さんじゃなくて…友也くん?じゃないのか?俺にはそう見えるけど…」
興奮している志保さんを宥めるように告げる大地くんに、友也がきっぱりと言う。
「俺じゃないですよ…俺が物心ついた時からありましたから…まぁ…俺の父さんなんですから似ていて当たり前です」