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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…
志保さんはアルバムを閉じて、私の方に向き直り真っ直ぐな瞳で見つめてくる。
何を言われるのかとドキドキして手に汗が滲んだ。
「陽葵さん…もう一度聞きますけど…彼はお兄ちゃんの子供ではないんですよね」
「志保!だから計算が合わないって…分かっているだろう」
志保さんの言葉にすかさず大地くんが声をあげて、ちらっと友也を見た。
友也は問題はないと私に微笑み、手をギュッと握ってくれた。
「友紀也さんが亡くなって1年と3か月ほどで俺は生まれています。普通に考えてありえない…ですが…色々と総合して考えると、そうであってもおかしくはないと思っています。この世は不思議なことばかりです。俺たちが目に見たモノだけが真実ではないと思います。まだまだ知らない事がたくさんあるのも真実です。俺がユキさんや友紀也さんにそっくりだというのなら、それも俺たちの知らない事の一つだと思いませんか?そして俺が誰の子かなんて関係ない。母さんの子供で、ふたりの男性に愛されて育ったという事実だけで充分だと俺は思っています」
何を言われるのかとドキドキして手に汗が滲んだ。
「陽葵さん…もう一度聞きますけど…彼はお兄ちゃんの子供ではないんですよね」
「志保!だから計算が合わないって…分かっているだろう」
志保さんの言葉にすかさず大地くんが声をあげて、ちらっと友也を見た。
友也は問題はないと私に微笑み、手をギュッと握ってくれた。
「友紀也さんが亡くなって1年と3か月ほどで俺は生まれています。普通に考えてありえない…ですが…色々と総合して考えると、そうであってもおかしくはないと思っています。この世は不思議なことばかりです。俺たちが目に見たモノだけが真実ではないと思います。まだまだ知らない事がたくさんあるのも真実です。俺がユキさんや友紀也さんにそっくりだというのなら、それも俺たちの知らない事の一つだと思いませんか?そして俺が誰の子かなんて関係ない。母さんの子供で、ふたりの男性に愛されて育ったという事実だけで充分だと俺は思っています」