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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…
『友紀也…ありがとうね、私に友也を授けてくれて…。そしてずっと私を守ってくれてたんだね。気がつかなくてごめんね。でもね。友也は友也の人生がある。私に縛られてほしくない…それに、もう守ってもらわなくても大丈夫だから…だから友也を開放してあげてね。自分がやりたい道を思う存分歩ませてあげたいから…友紀也が私の歩く道を照らしてくれたように今度は私が友也の行く道を照らしてあげたい…友也は友紀也の子供でしょう?だから、友紀也も友也の歩く道を私同様照らしてあげてね…ずっとね。そうかなって感じてはいたの…友紀也とユキが同じじゃないかって。信じられなかったけど、友紀也はずっと教えてくれてたよね。目に見えるモノだけが真実じゃないって。奇跡は起こるんだって。今度…会う時があれば教えてね。はっきりと友紀也の口から真実を…。友紀也…待ててね。ちゃんと生きて…私の人生を全うして友紀也に会いに行くからね』
そう心の中で友紀也と会話する。
隣を見ると、友也も何か真剣に会話をしているようで、私は声をかけずにそっと見守った。
そして数分経つと瞳を開いて、お墓に刻まれた文字をじっと見つめた。