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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…
―…
―――…
――――…
「さっきは驚いたわよ。友也があんなことを口にするとはね」
後片付けをして、愁さんが子供たちを寝かしつけにいった後に、ママとふたりで飲みながらさっきの話を口にする。
パパやママたちの前で友紀也の子供だと言い切った友也にふたりは何とも言いようのない顔をした。
だけど子供がいたし、詳しくは知らない愁さんもいたからそれ以上話をすることはなかった。
「私も今日驚いたの…友紀也のお墓の前で、今日から父さんと呼びますって…涙がでちゃった。」
そう口にするだけ涙が滲みでてくる。
ママは私の背中を擦りながら言葉を探しながら口にする。
「それで…いいの?友也の父親は違う人でしょう?」
ママの言葉に顔を上げると、少し困ったような申し訳なさそうな表情をしていた。
友也を産むと決めて4年近く連絡も取らなかったママ。
友紀也以外の人の子供を産むことに最後まで反対して私を拒絶したママは、今でも気に悩んでいたのは知っている。
私を許してはくれても、友紀也に顔向けができないと思っていることもなんとなく気がついていた。