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ずっと傍に……
第36章 意志を継ぐもの…
「…友也ね…友紀也の若い頃とそっくりなの。志保さんに写真をみせてもらったけど本当にそっくり。そして友也の父親だという彼も…そっくりだった…」
「…どういうこと?」
そう聞いてくるママの言葉は予想していた。
今までは半信半疑だったし確証もなかった。
だけど、確証が持てた今、話したいと思って口にした。
「ずっと、友也の父親が誰なのか話さなかったよね。話しても信じてもらえないと思ったし、私もそれが真実かどうかわからなかった。ただの私の想い込みかも知れない。妄想かもしれないと思ったから…だけど、この前、志保さんに会って色々と話をして、私がずっと思っていたことは妄想でも幻想でもなく真実だと確証が持てたの。今だって、どうしてそんなことが?って思うし、普通に考えたらありえないって思う。だけど友紀也はしきりに言葉にしてた。目に見える事だけが真実じゃない。奇跡は必ず起きるんだって。もし不思議な事に遭遇してもあり得ないではなく受け止めて欲しいと…きっとこの事だったんだと思う…だから私はこの奇跡を信じたいと思ってる。」