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ずっと傍に……
第37章 時の流れ…
それから、小林先生はひとりひとりに言葉をかけていく。
卒業して30年近く経っているというのに、本当に覚えていてくれたことにみんな感動して泣きだす人たちが続出する。
咲も小林先生に、いつも優しくて友達思いの良い子だったと言われて泣き出してしまった子の一人で、私と千佳で慰めるのは今も昔も変わらない。
『そして最後に陽…田崎』
ついつい、いつもの調子で陽葵先生と呼ぼうとして旧姓に言い直し、私の方をしっかりと見据える。
その瞳を見ながら、本当に最後なんだなと思うと胸が熱くなる。
『お前は何かあると桜木先生桜木先生だったな?そのお前が俺や桜木先生の意志を継いで教師になったのは誇らしい事だ。そして俺の良き同僚でもあった。もう、俺がいなくてもお前は大丈夫だ!!頑張れよ。陽葵先生』
その言葉に、私の瞳にも涙が溢れてきた。
小林先生がいたから教師になれた。
きっと、小林先生がいなければ、今の私はいない…
「先生!!!ありがとう。…私たちの担任になってくれてありがとう!!」
声をあげて気持ちを伝えると、小林先生はヒラヒラと手を振り、ゆっくりと会場内を見回した。
卒業して30年近く経っているというのに、本当に覚えていてくれたことにみんな感動して泣きだす人たちが続出する。
咲も小林先生に、いつも優しくて友達思いの良い子だったと言われて泣き出してしまった子の一人で、私と千佳で慰めるのは今も昔も変わらない。
『そして最後に陽…田崎』
ついつい、いつもの調子で陽葵先生と呼ぼうとして旧姓に言い直し、私の方をしっかりと見据える。
その瞳を見ながら、本当に最後なんだなと思うと胸が熱くなる。
『お前は何かあると桜木先生桜木先生だったな?そのお前が俺や桜木先生の意志を継いで教師になったのは誇らしい事だ。そして俺の良き同僚でもあった。もう、俺がいなくてもお前は大丈夫だ!!頑張れよ。陽葵先生』
その言葉に、私の瞳にも涙が溢れてきた。
小林先生がいたから教師になれた。
きっと、小林先生がいなければ、今の私はいない…
「先生!!!ありがとう。…私たちの担任になってくれてありがとう!!」
声をあげて気持ちを伝えると、小林先生はヒラヒラと手を振り、ゆっくりと会場内を見回した。