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ずっと傍に……
第37章 時の流れ…

「あの時って23歳ぐらいだったよね。…正直さ…その年で最愛の人を亡くした陽葵にどう接していいのか分からなかった…陽葵の余裕ないのは当然だったけど私も余裕なんてなかった…人ってこんなにあっさり死ぬんだなって…どんなに生きて欲しいと思っても人は死ぬんだなって悲しかったけど、仕方がないのかなってあきらめる自分もいた…たぶん、今までで人の死について考えた時だったと思う」

千佳は当時を振り返りながら言葉にし、その言葉に反応して咲も同じような言葉を口にした。

「それ…分かる…。今まで生きていた人が急に消えて亡くなる。その恐怖を初めて味わった。…そして、陽葵が後を追っちゃうんじゃないかって怖かった。だけど何もできない自分が歯がゆくて…悔しかった…」

咲は涙目になりながら言葉にする。
本当に当時はふたりに悪いことをしたと思っている。
自分がいっぱいいっぱいで冷たく酷い言葉を投げつけた。
傷ついたのは私だけじゃないのに、人の心を顧みる余裕がなかった。
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