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ずっと傍に……
第37章 時の流れ…
「…たぶん、友紀也の死に関わった人達はそれぞれに何かを考えたと思う。そして少なからず傷を負った…人の死と直面した時に平気な人なんていない…それなのに…あの時はごめんね…酷い事言って傷つけて…」
「…それは謝ってもらったからもういいよ…今はこうして友達に戻って会ってるんだから……それより~…再婚は??」
しんみりとした話を払拭するために話を戻す千佳に苦笑い。
もう逃げられないと思った私は観念して話すしかない。
「再婚ねぇ…一度ね。そういう人もいたんだけど…結局は踏み切れなかった、友也を理解してくれる人じゃなかったし……最後には友紀也の顔がちらついた…友紀也以上に好きになる人はいないと思う…」
そう口にすると、千佳と咲は顔を見合わせ、咲が言いにくそうに聞いた。
「友也くんの父親は?友紀也さんより好きだったの?」
私たちの中ではタブーとされていたことに咲が初めて口に出してくる。
ずっと隠してきた事で、ふたりが触れる事はなかった。
だけど、いつかは話したいと思っていた。
信じてもらえなくても、ふたりには知っていて欲しいと。
「あのさっ…その事なんだけど…―――――」