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ずっと傍に……
第38章 引き継いだモノ…
「意味わかんないなって…思いました…。そういうことをするのもだけど…避妊もしない相手と一緒にいる美和に腹もたつし…もっと自分を大切にしろって…先週、美和が陽葵先生とここに入るの見て相談してるんだろうなって思ってたら…昨日の夕方泣きながら僕の家に来て姉ちゃんの部屋に籠ってたから…」
「そっか…原くんが心配するのは分かるけど、どういう相談かとかは話せないの。」
その言葉に、コクリと頷く。
分かってても気になって来てしまった。
そういうことなんだろう。
「話を聞くことが全てじゃないのよ。ただ傍にいるだけでも良かったりするの。いつもの調子で話しかけて、自分はここにいるよって、傍にいることを伝えてあげるのもいいかもしれないわね。」
「傍にいる?」
「そう。それだけで救われる事もあるのよ。原くんが心配してるってこと知らないんでしょう?どんな木野崎さんでも傍にいるからって伝わるといいね」
そう言うと、原くんは顔を真っ赤にして俯いた。
純情で真っ直ぐな原くんの恋が成就すればいいなと思う。
木野崎さんも、こんな素敵な男性が傍にいると気がついてくれればと思う。