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ずっと傍に……
第39章 ずっと傍に…
「陽葵おばあちゃん、今日ね。奈津ね。陽葵おばあちゃんと寝てもいい?」
奈津が私に駆け寄り、満面な笑顔で聞いてくる。
「いいわよ…奈津、おばあちゃんと一緒に寝ようね。」
「やったぁ~~…奈津ね。陽葵おばあちゃんの肩もみもしてあげるね。」
「奈津ちゃん。ずるい!!僕も陽葵おばあちゃんの肩もみする!!」
「ダメ!!肩もみするのは奈津なの!!」
「ほらほらっ喧嘩はしないの…ふたり交互にしてもらおうかな…おばあちゃんいっぱい肩こってるから…ふたりにできるかなぁ~??」
「奈津できるもん!」
「僕もできるもん!!」
私の言葉に元気いっぱいに返事をするふたりの頭を撫でながら幸せをかみしめる。
奈津と和也は私の孫……ではなくひ孫。
友也と遥さんの間には俊也と言う男の子が1人いる。
その子供が奈津と和也。
だから私は、いつのまにかひ孫を持つ88歳のおばあちゃんになっている。
今日は私の88歳の誕生日。
同居している友也夫婦はいいとして、俊也家族は仕事の関係で滅多に会うことが出来ないけれど、年に一度の私の誕生日だけはこうして集まってくれる。