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ずっと傍に……
第39章 ずっと傍に…
「友也は良い子に育ちました。僕との約束を守り、僕の代わりに陽葵を守ってくれた…さすがに陽葵に怪我をさせた時は叱りつけてしまいましたが…あの年ごろなら仕方がなかったですね…母親に恋人が出来て良い顔をするはずがありません」
その言葉に申し訳なさが溢れてくる。
友紀也以外の人とそうなろうとしたことに恥ずかしさと後ろめたさが沸き起こる。
「別に責めているわけではありませんよ。長い人生で陽葵を1人にするのは忍びなかった…心からそういう相手が現れるのであればそれは仕方がないと諦めていましたから…それでも、ずっと僕を思っていてくれた心は届いていましたよ。そして、陽葵は自分の全てを包み込み愛してくれる人をちゃんとみつけられましたね」
友紀也が亡くなって直ぐに渡された手紙に書いてあった言葉は未だに一言一句覚えている。
その中に確かにそう書かれてあった。
だけど…私は見つけてはいない。
友紀也以上に好きになった人なんていない。