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ずっと傍に……
第42章 母の愛…
「ええ。幸せだったわよ。苦労したこともたくさんあったけど幸せだった。友也が笑えば母さんも笑顔になれた。友也が泣けば母さんも悲しかった…母さんの人生は友也がいたから明るく輝いていたのよ…だから、これからも笑っていてね。何があっても笑って前を向いて…家族の大黒柱としてみんなを導いていくのよ」
母さんの…違うな。
父さんの口癖だったらしい。
だから母さんは笑って生きてきた。
どんなに辛いことがあっても、俺には笑顔で接してくれた。
「分かったよ…笑ってる…母さんが好きだって言っていた笑顔で生きて行くから母さんも笑っててよ。」
母さんがそう望むのなら、俺は笑って生きていこう。
俺の笑顔が元気の源だと言ってくれたこの笑顔で、母さんや遥や俊也を…俺の家族を幸せに導きたい。
母さんにひざ掛けをかけて、遥の傍に寄り添う。
「母さん…俺も幸せだったよ。母さんの息子に生まれて…幸せだった。反抗したこともあったけど…感謝を忘れたことはなかった。……母さんの息子に生まれてきてよかった…他の誰でもない母さんの子供で…」