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ずっと傍に……
第43章 託された想い…

最後ににっこりと微笑む桜木は、すべてを諦めているというよりかは、本当にみんなの幸せを願っているそんな感じだった。
その表情と言葉で、すごいなと思った
俺だったら余命宣告されたら自暴自棄になって誰構わず当たっていたに違ない。
残された者の事など考える余裕もない。
それなのに、桜木は自分の事より残された者の事だけを考えている。
それが桜木のヒナへの愛情なのかもしれないと思うと、俺が口出しすべきことではないと思えた。

「どうして…そう笑ってられるんですか?余命…宣告されて辛いとか…悔しいとか…悲しいとか思わないんですか?」

ヒナを託される前に聞きたかった。
自分よりヒナを気遣う気持ちは痛い程伝わった。
だけど、桜木も人。
自分の死を宣告されて平気なはずはない。

「そうですね…」

桜木は一度瞳を閉じて少し考えて言葉を続けた。
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