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ずっと傍に……
第44章 愛情は変わらない…
「なんだよっ!」
「んっ?私も遥さんと早く家族になりたいんだけどね~…いつになったらお嫁に来てくれるのかしら?」
その言葉に遥の顔が真っ赤になるのが分かった。
さすがの俺も何も言えずに黙るしかない。
「あらあらっ。先走りしすぎちゃったからしらね。」
母さんはいつもの調子で微笑みながら、また手を動かし始めた。
それがきっかけで、お互いに結婚を意識するようになった。
小さな子供の手を引く家族を見ると、お互いに顔を見合わせ同じことを考えているのが手に取るように分かる。
これからのふたりの未来。
それは無限に広がる幸せの輪。
父さんが見たいと言っていた家族の輪。
「遥…俺と結婚してくれないか?これから先の未来をふたりで幸せに過ごしたい。増えていく家族と共に一生を共にしたいんだ」
前を歩く家族を見ながら告げた。
繋がれた手をギュっと握られて顔を遥に向けた。
「ふたりじゃないでしょう?三人で幸せに過ごしましょう」
三人とは誰の事なのか一瞬分からなかった。