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第44章 愛情は変わらない…

だけどこの話には裏がある。
俺の知らない女ふたりだけの秘密事。
それを聞いたのは、取り壊されるマンションを見ていると時だった。

「あなたは、生まれてからのほとんどをこのマンションで過ごしてきたのよね」

「そうだな。留学の時、数年出てたときはあったが、お前と結婚してからも、このマンションだったからな…お前が言い出さなかったら話し合いも平行線のままだったよ。」

そういうと遥は目を細めて懐かしそうに笑った。

「あれね…実はお義母様の提案なのよ」

遥は楽しそうにフフフッと笑い、けど俺には何を言ってるのかさっぱりで遥を見ると少し意地悪そうに笑う。

「あの時、お義母様に言われたの。このままだったら結婚がいつになるかわからないって…きっと、私が傍にいるのが当たり前になって危機感がないだけ、私が離れていくと分かればお義母様より私を取るはずだからお芝居をして頂戴って」

「それって…」