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ずっと傍に……
第45章 家族の絆…
「おばあちゃんが帰って、一緒に寝ようとしたら、ぐずるんだ。泣き止まなくて…そしたら身体が温かくて」
子供は必死に言葉にする。
篤志も動転しているのか、志保ちゃんを抱き上げて揺り動かす。
「篤志、私が見よう…とりあえず布団に寝かせて」
そう言葉をかけると、俺を見て俺の存在を思い出したようにホッとする。
「そうだな…学がいたな…」
篤志は志保ちゃんを布団に寝かせた。
何も持ってきていないから、ちゃんとした診察はできないが、それなにはできるだろう。
軽く診察をすると私の言葉に反応し、顔色も悪くはない。
子供特有の発熱で、問題はないと判断し、それでも大人が傍にいることが一番で私も泊まることにした。
篤志が傍にいると安心したのか、志保ちゃんは簡単に眠りにつく。
その横で、友紀也くんは心配そうな顔をして篤志の洋服の裾を握りしめたままだった。
完全に眠ったのを確認して私たちはリビングに移動した。
ドアを少し開いているから起きても分かるだろう。