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ずっと傍に……
第45章 家族の絆…

「そうだね…愛情はね。言葉と態度で示さないと分からないんだよ。どんなに大切だって思ってても言わなければ分からない。友紀也くんがお父さんに抱きしめて欲しいと思っても口に出さないと伝わらないのと同じ。伝わらないから、抱きしめなくても愛情は伝わってるとお父さんは思うんだよ。それに抱きしめてってお願いすることは我儘じゃなければ恥ずかしい事でもない。言って良い言葉なんだよ」

私の言葉に、友紀也くんは篤志の顔を遠慮がちに見上げた。
本当に言って良いのか迷っている、そんな風だった。

「友紀也…昨日はごめんな。志保の事で慌ててしまった。ずっと志保の傍にいてくれたんだよな。ありがとう。そして…心細い思いさせてごめんな。これからはさっ…志保がいたら志保一番になるだろうけど…志保が寝てる時は、またこうしてお父さんに抱きしめさせてくれるか?」

「…抱きしめて…くれるの?」

「ああ…友紀也もお父さんの大切な子供だ。友紀也がしっかりしてて忘れてしまうけど…お父さんの可愛い子供には違いないんだ」

「…お父さん…」

そう言って、友紀也くんは篤志の腕の中で泣いた。
そんな友紀也くんの背中を優しく撫でながら親子の絆は深まって行く。
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