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ずっと傍に……
第45章 家族の絆…
――――…
あれから数十年。
誰か想像つくだろう。
まさか、私より先に逝ってしまうかもしれないと誰が…
友紀也の眠っている穏やかな寝顔を見ながら悲しみが込み上げてくる。
余命1年。
それは残酷な結果だった。
背中に大けがをして入院をして、検査結果で嫌な予感がした。
まさかと思って色々調べたら膵臓癌だった。
それも、レベル4で手の施しようがない。
もっと早く気がついてあげられればと後悔しかなかった
美也子に、友紀也と志保の事は俺も見守るから安心してほしいと、亡くなる直前に約束した。
篤志が亡くなった時も、遺体の前で友紀也と志保を見守って行くと誓った。
なのに、私はそれさえ果たせない。
「んっ…ま…なぶ先生?」
起きてしまった友紀也がまぶしそうに目を細める。
「ああ。具合はどうだい?」
「いつもと…変わりませんよ。それより難しい顔をしてどうしたんですか?また僕のことで悩んでますか?」
友紀也はフフフッと笑う。