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ずっと傍に……
第46章 生きていてほしいから…
「先生…俺…陽葵に聞く前から先生と陽葵がつきあってるの知ってました。」
毎日のように病院にお見舞いに行きはじめた頃、陽葵に話があるからと部屋に呼ばれた。
そこで、つきあっている人がいると言われ、それが桜木先生だと言われたけど驚きはしなかった。
その前から俺は知っていたから。
陽葵が桜木先生とつきあっていことを…
「毎日が楽しそうで、だから俺は何も言わなかった…陽葵が幸せならそれでいいと…桜木先生の病気を聞いてこれからの陽葵を思うと俺の方が辛くなって…けど、桜木先生の今の言葉を聞いて安心しました。先の事は分かりませんが…今を大切にしてください。陽葵を愛してあげてください」
それが俺が言える精一杯だった。
桜木先生が死んだ後の事を考えると辛いけど、桜木先生がそこまで陽葵の事を愛していて、それでも傍にいることを選んだのなら他人の俺が何かを言うべきではない。
ただ応援しているとだけ分かってもらえれば良いと思えた。