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ずっと傍に……
第46章 生きていてほしいから…

「蒼くん…ありがとうございます。蒼くんが陽葵の弟でよかったと思っています。僕はまだまだ生きるつもりでいます。ですが、僕が死んだあと…陽葵を頼みますね。きっと周りは優しい言葉しかかけないと思います。ですが…必要なら叱ってあげてください。それもまた愛情ですから」

叱ってあげてくださいの言葉に驚いた。
だけど、その時がきたら理解する。
優しい言葉だけでは誰も救われないと。
立ち直って欲しいから、誰かが本当の事を言わなければいけないと…

「それと蒼くん…キミが僕たちの事を以前から気がついていたのは知ってましたよ」

「えっ?」

驚く俺に桜木先生は笑った。

「あの日…陽葵が千佳さんや咲さんと学校に遊びに来た時…陽葵を置いて先に出て行きましたね…。どうして戻って来たのは分かりませんが…見てしまったのでしょう?僕と陽葵がキスをしている場面を」

その言葉に顔がカァーと赤くなった。
陽葵に言いたいことがあって戻ったら、準備室内でふたりのキスシーンを見てしまった。
驚きと困惑で慌てて逃げたけど…気がつかれていた。
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