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ずっと傍に……
第7章 辛抱…
―――――…
「はっ?ごめん…もう一度言って」
「私も理解できなかった…」
千佳と咲は、私が言った言葉が信じられなかったのか、簡単な一言に説明を求めてくる。
「うん…だから…彼氏が…できました…」
もう一度、同じ言葉を告げると、ふたりは顔を見合わせて首を傾げて理解してくれない。
「…ごめん。意味わかんない」
彼氏ができたと言うことの意味が分からないという千佳の思考回路に私の方が分からなかった。
この言葉の意味に他の意味なんてない。
「意味わかんないって…そのままの意味だよ。彼氏ができたから…報告」
あははははっと笑って告げると、千佳と咲の顔が見る見るうちに変わり、今更ながら驚いていた。
「「え――――――!!!!」」
「何、その反応。遅すぎだって」
笑顔で話す私と対照的な2人。
「いやいやいやいやいや……だって…えっ?桜木は??あんなに好きだったじゃん。」
「そうよ。どうした?何かあった?変な物でも食べた?」
「咲っ!!陽葵の事だから、あまりに苦しくて現実逃避?妄想の彼氏作った?…咲どうしよう…陽葵が陽葵が」
「陽葵!!ちゃんと話を聞くよ。なんか辛い事あった?誰かに何か言われた??」