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ずっと傍に……
第48章 奇跡のはじまり…
次に目が覚めたのはベッドの上だった。
いつもと違う天井と閑散とした部屋に、ここが病院だとすぐに分かった。
記憶を辿ると、ある記憶が蘇る。
線路に迷い込んだ女の子…ヒナちゃんを助けるために僕は後先も考えずに飛び込んだ。
そして逃げる途中に吹き飛ばされて地面にたたきつけれた。
ヒナちゃんと少し話をしていたのは思い出せるが、その後が思いだせなかった。
色々と考えていると外から雨の音が聞こえてきた。
窓から見える木々は葉をつけて天の恵を一身に受けていた。
今は2月…ではないかと不思議に思っていると学先生が教えてくれた。
「4か月もの間、意識がなかったんだよ」
季節が移り変わっていたことに驚き、そして納得した僕がいた。
どこかで冬から夏ににかけて過ごしていたような気がしたからだ。