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第9章 ふたりの反応…

「いいですよ、別に…その話は良く知っていますから。」

友紀也は含みがありそうな笑顔で千佳に告げると、千佳はホッとしたのか少し静かになった。
それからは、お互いに当たり障りのない話をして咲からの連絡を待った。
19時ちょうどにLINEが入り、このカフェで合流することになったけど、咲も千佳と同じで瞳をランランと輝かせ同じことを繰り返していた。
咲の彼氏の拓君くんもやっぱり良い顔をしない。
それに気がつかずに千佳と咲はふたりで盛り上がっていた。
20時を回り、さすがに早く帰らないと親に叱られるということになりそれぞれの相手と一緒に解散をした。

「本当にびっくりした…けど全然ばれてなかったね」

車に乗るなり、さっきの事を口にすれば友紀也はクスクスと笑って楽しそうだった。

「桜木先生と僕が同一人物だとは微塵も感じていなかったようですね。それにしても…陽葵の慌てよう…陽葵が僕を好きなのは知っているのに」

「あれは…本人目の前にして言われると…それより、沢渡？どこからそんな苗字がでてきたの？友紀也の対応には驚いた」